まちのすきまカフェ2018

まちのすきまカフェ2018 ~ガムラン音楽と影絵の世界をあそぶ~

 

混沌とするまちの多様性の深層部(すきま)にアーティストと挑む。シンプルで重厚なガムラン楽器の世界、光と影で作り上げる空間の世界を創造した。生活用水と岡山城下の外堀の役目をしていた岡山市中心部を流れる西川をめぐる聞き書き。蔭凉寺に残る水塔の伝説、地域の高齢者のかかわりや文献からオリジナルの影絵劇を創作し、映像や食などの多ジャンルのアーティストが世界観を構築していった。

■ワークショップ

川村亘平斎さんと影絵をつくろう!

平成30年11月3日(土)10時~15時 天神山文化プラザ(第2会議室)

■参加アーティスト

◎岩本象一(ガムラン奏者・打楽器演奏家)と岡山ガムラン教室メンバー

演奏と子どもたち参加の「西川のうた」、影絵劇の音楽担当

◎川村亘平斎(ガムラン奏者・影絵師イラストレーター)脚本、構成、主演

◎吉川寿人(映像作家)住職が目指す社会と寺の関係についての映像ドキュメント映像

◎杉本克敬(バリスタ・フードコーディネーター)

前住職からの聞き取り調査から「ギョハン」(鮒飯)を作り、会場で振る舞った。

子どもから近隣の高齢者まで、多くの方にお越しいただくことができた。会場はスクリーンをはさみ、影の表裏両方を楽しめた。住職・篠原真祐氏より以下の感想を頂いた。

“影絵の摩訶不思議な世界。ローテク且つミニマムから生まれる無限で夢幻な究極のアートだと感じました。ガムランの、お腹の奥まで響きわたる心地よいリズムと泳ぐような旋律。小さな子どもたちが元気に歌うオリジナル曲『西川のうた』までありました。影絵とガムラン双方の掛け合いが素晴らしく、どちらか一方だけでは決して到達できない、独特なグルーブ感がありました。途中、私のドキュメントで、影絵が語る350年前の出来事と現代の蔭凉寺を見事にシンクロしてくれました。

外では西川に因んで伝統食ギョハン(鮒飯)が無料で振る舞われました。

映像の中に、12年前に撮られた私のドキュメント映像から「将来の目標は、週に1回は何かをやっていて、どなたでもご参加できて心を潤して帰ってもらえる、現代版の寺子屋をやりたい」と言っているシーンが引用されていたのですが、少しはそれに近づけたのかな?と、我ながら嬉しく思いました。今回のイベントは、ある意味弊寺の理想とする内容でした。眼、耳、鼻、舌、身、意の全てで体感できる上に、蔭凉寺の時空間を堪能する、場を活かしたプログラム。そして「今を生きる」禅の教えに繋がる内容。お年寄りから赤ちゃんまで、入りきれないほどのご来場をいただき、住職として大変ありがたく、感謝しています。” 企画終了後は、次回のすきまをすでに探し始めている。