まちのすきまカフェ2014

建築家や美術家、カフェオーナーなどの実行委員たちが、岡山県立図書館芝生広場を舞台に普段は見えない”すきま”を体感できる空間を作った。今回の企画では、明るく広い芝生広場に人工的な場をあえて作ることで、潜在化しているまちの機能や視点、記憶などを掘り起こし、そこで自分ならではの過ごし方を工夫してもらうことを狙いとしていた。図書を介しそこに来た人自身の、まちにおける存在意義やまちそのものを再定義しようとした。建築科の大学生や美術家や、子どもと図書で関係性の構築を図っている団体などは、広場に人が関わる必然的な空間をこしらえ、来場者と関わっていく中で、自然と対話が生まれていた。

2012年の県文祭芸術回廊「天神MAM」で出会った、アーティスト・建築家・カフェ主宰者らが、継続的に岡山市内の中心部で、新たなまちの価値を探るべく活動。会期は一日間だったが、来場者は、途絶えることが無かった。このすきまカフェでは、実行委員会だけではなく、建築関係、大学ゼミ、図書ボランティアらが参加し、会場に来られた人との会話の中から、広場の中で籠れる場所、本を通した会話、都市の持つ潜在的な魅力や可能性を再発見することの面白さを共有することが出来た。当初の目的に沿って、訪れる人や街の人たちとの対話や場所を開いていくプロセスを重視できたが、その過程や出会った人たちとの対話などを公開していくツール、継続性があれば尚良いと考えている。会場の県立図書館のスタッフが好意的で、搬入作業や設営が予定通りに進行できた。